赤木夏紀という人間のブログ

『Duo』





インターハイ準決勝・湘北vs山王は、いよいよ最終第4クォーター


山王は序盤、湘北の桜木不在の弱点を突き、二連続で得点を奪い、11点差まで湘北を引き離す


だがここで流川が『ポイント・フォワード』という新ジャンルを確立し、チームに勢いをもたらす！！！！



山王に食らいつく、、、



湘北59
山王64



そして第4クォーター2分半が過ぎた所、湘北・下柳がファウルを犯し



予定の3分より少し早い時間で



この男の再交代が告げられる




背番号８番・桜木花道ーーーー




観客、沸く


ワァァァァーーーーーー！！！！！！！！！


「ここで桜木投入！！！！！！！」


「流川のゲームメイクで湘北が乗っている時に………」


「湘北図ったかのようなタイミング………」


「最高の展開だ！！！！！！！」






桜木とその下柳



桜木「ご苦労、後輩………」



下柳「うす………」



二人はパチンッと手を当て、交代成立




そして桜木コート内、流川と目が合う



一言


桜木「俺が""ぽいんとわーど""だ………」





流川「あん？………何だそれ………どあほう…………」




桜木「ぬっ？？？と、とにかく！！！！！！」





流川・桜木「ここからだ！！！！見てろよ山王(ヤマオー)！！！！！！」



ゴォォォォォ！！！！！！！！！！



と、闘志を燃やす






試合再開



山王のサイドからの攻撃、、


湘北ディフェンスは先程流川の指示で変えたマンツーマンのまま


桜木投入により、個の能力のミスマッチ(優劣)が解消され、より強固に


畑山―須形
樽瀬―天崎
菊地―流川
若月―荒石
河田―桜木


お互いスタメン同士、ゲーム開始と同じマッチアップ、がっぷり四つとなる





清田「ラスト約7分で5点差、、まだどっちが勝つとは言えねーが………」



彦一「有利なのは間違いなく………」






清田・彦一「湘北だ(や)！！！！！」




山王の凄さも十分に知ってはいるのだが、それよりも



神奈川で凌ぎを削った彼らには、勢いに乗った時の湘北の強さ、そしてこの二人の破壊力の方がおぞましいのであった





清田「流川………赤毛猿………」ゾクッ



彦一「いよいよ、あのコンビが爆発する予感や………」ゾクッ







清田・彦一の予想が









いきなり炸裂！！！！！！！！！！




パンパンッ！！！！！！！！！！




菊地「なっ？？？？？」




何と！！！！！


ペイントエリアでの菊地のジャンプショットを、、流川が後方、桜木が前方からブロック！！！！！！！！



菊地、文字通り八方塞がりになり、パスを出す事さえ不可能であった



パンッ！！！！！！！！！


パンッ！！！！！！！！！



とボールは、流川・桜木両者が瞬間的に連続で触る事にーーーー



観客

「二人とも触ったか！！！！？」

「菊地をシャットアウト！！！！！」

「スゲーぜ！！！流川！！！桜木！！！！」

「ダブルブロック！！！！？」





そのボールを桜木が確保


ガシィィィィ！！！！！！


ダッダッ！！！！！！！！


瞬間、流川は前方に一気に駆け上がる！！！！！！！



清田、二人のその動きを見て「あいつら！！！？？」



湘北速攻！！！！！！！！



山王も、これに気づき必死に戻る


ダダダダダッ！！！！！



桜木、素早く手渡し気味でボールを受け取りに来た須形へパス！！！！！！


須形「桜木さん！！！！！」


須形は勢いを殺さず、ドリブルでハーフに入った瞬間、前方の流川にパス！！！！！！


須形「流川さん！！！！！」


バッ！！！！！！！


山王、相手の速攻にいち早く戻った若月と畑山が、流川にターゲットを絞り、シュートを阻止！！！！！




だが！！！！！？



流川



右斜めへ切り込んだ自身のその進行方向とは真逆、、今通ったその道へ


スッ！！！！！！！



と、置いてくるように、脇の下から逆手でボールを放る




伊達翔「上手い！！！！！」


夏嶋「完璧なノールック！！！！！」


清田「流川の野郎、またパス！！！？？」







そして



その場所に突っ込み、ボールをキャッチしたのは、、、





またしてもこの男







(ナーーイス・アシスト！！！！！！)



と心の中で叫んだ桜木だった！！！！！



だが桜木、すぐ変換、声に出した台詞は


「ハハハッ、ルカワ！！！！やっとこの天才にパスを献上したか？？？！！」







流川も「るせー、ごちゃごちゃ言わず決めろ！！！！！」





若月と畑山は、流川の動きに完全に振られた分



若月・畑山「し、しまった！！！！？？」






桜木の前は、完全ノーマーク！！！！！！！






桜木、楽々！！！！！！！！




「ナメンな！！！！決めて当たり前だぁぁぁぁぁ！！！！！！！！！」







ドカァァァァァァァァ！！！！！！！！！！！





館内が割れる程の、、、




強烈なボースハンド・ダンク！！！！！！！！！！





桜木の渾身のスラムダンクが決まった！！！！！！！！！！



湘北61
山王64







これには観衆





ドワァァァァァーーーーー！！！！！！！！！


今日一と言える爆発


ワァァァァーーーーーー！！！！！！！！！


「出たぁぁぁぁ！！！！！！！」


ワァァァァーーーーーー！！！！！！！！！


「桜木と流川のコンビプレイ！！！！！！！！」


ワァァァァーーーーーー！！！！！！！！！


「流川のノールックパスから、桜木の豪快ダンク！！！！！！！」


ワァァァァーーーーーー！！！！！！！！！


「二人でディフェンスから二人でオフェンス！！！！！」


ワァァァァーーーーーー！！！！！！！！！


「最強コーーーンビ！！！！！！！！」





勿論湘北ベンチ・応援団も


「わぁぁぁぁーー！！！！！最強コンビプレイ！！！！！」


「来た来た来た来た！！！！！！」


「待ってました！！！！！！」


「やってくれたぜ！！！！先輩たち！！！！！！」


「ここから一気に逆転だぁぁぁ！！！！！」


「流川さーーーん！！！！！！」


「桜木さーーーん！！！！！！」


「RU♥️KA♥️WA♥️RU♥️KA♥️WA」


「おらぁぁぁーーー桜木いいぞ！！！！！！！」ドスの利いた声


桜木軍団「花道ぃぃぃぃ！！！！」



と、待ちに待った千両役者二人が決めた湘北最強の武器に、夢が溢れる





湘北の教員たちはぽかーんとした表情


小池「あ、あの流川と桜木が？？？！！そんなバカな………」





晴子は今回は偏る事なく、、だが、、、


「流川君………桜木君………へぐっ………スゴいよ………」


と、感極まる





安西は言葉こそ発しなかったが、ブルッブルッと二度震え


終生のライバルと宿命づけ、高校生史上最高のデュオに成りつつあるこの二人を今この瞬間(とき)に指導出来ている事に、改めて""仕合わせ""を感じる







他校の監督・選手からは


笹岡・佐藤「確かに、現役では最強コンビ、デュオと言って間違いないか………？？！」



野比・夏嶋「最強のデュオ………」ごくりっ





名朋・豊田「ちぃ、所詮二人だ！！！！うちにはヒロシ・翔太・健太の最強トリオがいる、そしてチーム力ではNo.1だ！！！！」



伊達翔・伊達健「流川………桜木………」


森重「・・・・」





海南・高頭「同じ時代に神奈川で、あのデュオとやり合ってきた事を、決して忘れるな！！！！！」



清田「はい………」(しかもあいつら、昔なら意地の張り合いとかで、互いにルーズボールやリバウンドも譲らなかったかもしれねーのに、あのブロックの後、、流川はちゃんと赤毛猿にそれを託して、一目散に速攻に走った………そして赤毛猿も流川からパスが返ってくるのを信じて走った？？！)


一ノ瀬「信頼ってやつですか………」


他海南メンバー「信頼？？？湘北に、、いや、あの二人にそんな言葉あったか？？？！！いや無い！！！！！」






しかし他校の想いとはウラハラに、二人はどんどんと調子を上げていく



ディフェンスでは、ともに完璧に自身のマークの河田と菊地を抑え


山王はその得点源二人を抑えられる事により、歯車が狂い出す



『ビィィィィーーーー！！！！！』



審判「24秒ヴァイオレーション！！！！！」



と、いよいよ山王の攻撃を封じ込めた



「ワァァァァーーーー！！！！24秒取った！！！！！」


「山王が攻めれないなんて？？？！！」


「山王、これで三連続で攻撃失敗だ！！！！！」





湘北の次の攻撃は、流川がまた相手に背を向け、ポストプレイの形でボールを受け取り、ゲームを組み立てる


「ポイント・フォワード・流川！！！！！」



そして



くるっ！！！！！！！



ロールで一人を鮮やかにかわし



ジャンプショットの構え



これに河田が吊られ、前へ出てしまう



流川がギリギリでシュートモーションからパスへ切り替え！！！！！



ゴール下でややポジションを動かした桜木にボールが入る！！！！！！



桜木「絶妙！！！！！あっ！！！？？」(褒めてないよーー！！！！)



晴子「ん？？？？？」



だが桜木、間髪入れずゴール下！！！！！！



決まる！！！！！！！



バスッ！！！！！！！！



湘北63
山王64



湘北が遂に一点差まで詰め寄った！！！！！！！！






ワァァァァーーーーーー！！！！！！！！！


「湘北遂に一点差まで追い詰めた！！！！！」


ワァァァァーーーーーー！！！！！！！！！


「また流川のアシストから桜木！！！！！」


ワァァァァーーーーーー！！！！！！！！！


「もうあのデュオは止められねー！！！！！」









「ピィィィィーーーー！！！！！」


「チャージド・タイムアウト！！！！！白(山王)！！！！！」



堂本、重かった腰を上げる



続く